久しぶりに、よしもとばななさんの本を買った。
よしもとばななさんは、
私の中学生〜高校生くらいの頃よく読んでいた。
私の母校の先輩だったりもする。
特にエッセイが好きで『パイナツプリン』
『パイナップルヘッド』は何回も何回も読んだ。
ばななさんのエッセイは、
とにかくご飯が美味しそうなのが良い。笑
ロールキャペツを何個も食べる話があるんだけれど、
その文字だけのお話を読んで、
私はその後ロールキャペツ作りをにハマってしまったほどだ。
そして普段小説家は『ぴかぴか』とか『きらきら』とか、
そういう言葉(オノマトペと言うはず)を多用しないことになっている。
私も大学で教えられたけど、
その中身を文章で書きなさいよ、ということだからだ。
でも私は、ばななさんの書く『へとへと』が大好きだった。
新刊の『小さな幸せ46こ』で、
もうしびれるような『ぴちぴち』が登場した。
詳しく書き過ぎないことで、
私の中の最大級のぴちぴちが、脳内に現れる。
これってNLPで言うところのミルトンモデルかもしれない。
でね、ばななさんの書くお話は、
何か特別な事件が起きたり、そういうのではない。
身近な、普通の、そこら辺にいそうな人のドラマを、書く。
エッセイも、そう。
ばななさんの心のうちにあるものを、
そっと、取り出して書く。
それが、少し切なくて、少し嬉しくて、
号泣はしない程度に涙が滲む。
近頃、引き寄せの法則の本なんかを読んでいると、
とにかく『いい気分でいること』に集中しろと言われる。
コーチングを受けても『今、今、今、今、、』と今に集中するとか。
だけど、私はこの、ちょっと切ない気持ち、
を感じることは、私の人生で大切な要素なんだって、改めて思った。
切なく思ったり、胸がきゅうと締め付けられたり、、
もしそうしていても、私はそれもしあわせのかたちの一つなんだと思う。
いろんな、こうあるべき、という本を読んできて、
頭の中がそんな話でいっぱいになってきてたけれど、
全部をリリースして、ただ感情を楽しめたらどれだけ素晴らしいかと思う。
そして今回も、ばななさんの書く食べ物は美味しそうだった。

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